信濃川あひるの "Don't be cruel" 〜冷たくしないで

信濃川あひるが「およそ1000文字」で思いを綴ります。

旅と旅行 その1(出発編)

「旅」と言うと情緒たっぷりで素敵な感じがします。「旅立ち」なんて言葉は、人と人、男女の別れの時にも使われるような気もするし。とにかく人生の、ある重要な局面の時に使われることが多いです。やはり旅には帰路(岐路)がつきものなのでしょうか。

いっぽう「旅行」はなんだか一気に大衆的です。修学旅行、職場旅行、自治会の慰安旅行など。僕は大人になったから、熱海とか、別府、あと今だとベタに台湾なんかがいいね。

昨年末に新卒から13年半勤務した会社を退職しました。もちろん今後は転職して、自分にできる仕事をがんばるつもりです。でもその前に、今までやりたかったけどできなかったことをやろうと思いました。お金はないけど時間はある。ので、新潟からまったく行ったこともないし場所もよくわかってない山口県まで車で行ってきました。心の日本地図を広げたかったのです。今回はそのことを書きます。

そこで、まずはじめに悩んだのが、家族(僕は実家住まい)に何と言って出かけるかです。

「ちょっと1週間くらい旅に出てくるわ」

キザだね〜こんな言い方したら実にキザです。これは人によると思いますが、僕は家族の前でカッコつけたくないんです。それは、自身の言動から自分が成長したことをわかりやすく伝えることに対する照れがあるからです。それに往年の中村雅俊か?とか思われるかもしれません。冗談です。リズムで書いちゃいました。完全に無表情で(そのスピードで!)

そうそう、あと「自分探しの旅」とか使われますが、自分というのは「自己評価+他者の印象」からできています。その内訳は、自分としては「自80%+他20%」くらいであってほしいのですが、実際は逆の割合な気がします。となると、自分のことなんて普段いつも接してる人がいちばんよくわかってるはずなのです。

よく親戚のおばさんが「小さい頃オムツ変えてあげたのよ〜」なんて言いますが、物心がつく前なんて「他100%」ですから、まあまあ盛り返してきた方でしょ!ほめてよ。つまるところ、自分探しの旅とは、今までの自分を知らない人に第一印象だけで褒められるチャンスを得るのが目的だとわかります。表面的だね〜

そんなわけで(どんなわけ?)自分探しは関係ないとして、旅という言葉に懐疑的な僕ですから、家族には「ちょっと広島まで車で1週間"旅行"してくるね」と伝えました。本来の目的地である山口県では、どんな目的なんだよ…と心配かけるといけないので距離をサバ読んで広島にしました。広島にも行ったのだから嘘ではないんだけど、山口県のみなさんごめんなさい。

 

あと、長期の旅行となると着替えがそれなりに必要になります。今回は6泊7日でしたから、下着は最大で6日分(初日に身につけてるのは除く)必要になります。また、上着とズボンに関しては偶数日・奇数日で別のものを着たいので最低でも1セット、万が一のためには2セット必要です。

車の旅とはいえ、あまり大荷物を用意するのも億劫ですよね。そんな時、着替えを半分にして、旅程の半分ほどになったらコインランドリーを利用します。そして洗濯〜乾燥までのおよそ1時間、ご飯か何かを食べに行ってもいいんですが、せっかくなので地元民(最近は地元住民のことをこう言いますね)になりすまします。スマホを見るのもいいけど、ここは文庫本あたりを読むと、より地元民感が増します。備え付けの洗剤や、昔ながらの自販機で洗剤を買うのもいいですが、そのへん妙に潔癖症なのでコンビニでアタックNEOを買っちゃうんですよね、僕は。あと洗濯機に洗濯物を入れる前に要注意!知ってる人は知ってると思いますが、今は洗濯槽内洗浄機能というのが付いてます。前の人の洗濯機の使用感を少しでも消すためです。コインを投入してだいたい10秒以内に「洗濯槽内洗浄機能ボタン」を押すと30秒間キレイにしてくれるのです。これで年頃の娘さんも安心ですね。

こんなことを書いてたら出発する前に(まだ旅立ってもいないのに)1000文字を越えちゃったので、今回はここまで。

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(岡山にある、旅情を感じさせない、まるでアメリカンダイナーのようなコインランドリー)